脳内にアミロイドβというタンパク質が凝集することがアルツハイマー型認知症の主な原因になると
言われています。
これまでのマウスやヒトによる研究では、脳内のアミロイドβの蓄積には睡眠不足が関連している可能性を示唆する報告が多数発表されています。
この度、たった一晩でも睡眠が不足すると、脳内でアミロイドβが増加することが、米国立アルコール乱用・依存症研究所のグループによって明らかにされ、論文掲載されました。
この研究では、睡眠不足による脳内アミロイドβ蓄積の影響を調べるため、22~72歳の健康な
男女20人を対象に、二晩にわたって研究施設に宿泊し、一晩目に十分な睡眠をとり、二晩目には
一睡もしないように指示し、アミロイドPET検査という方法で脳内アミロイドβ蓄積量を測定しました。
その結果、十分な睡眠をとった翌朝と比べて、一睡もしなかった翌朝は脳内のアミロイドβの蓄積が有意に増加していることが分りました。
また、アミロイドβの増大は、記憶に関連する海馬や感覚情報を伝達する視床などの領域で認められたとのことです。
この研究だけでたった一晩の睡眠不足がアルツハイマー型認知症の発症に影響するとはもちろんいえませんし、今後もさらに研究を継続していくことが重要と思われますが、この研究においても「日常の睡眠不足とアルツハイマー型認知症」の関連性を示すものと考えられます。
従って、認知症予防や改善を目的に飲用するサプリメントにおいても、アミロイドβやαシヌクレインと言った脳内に凝集する、いわゆる悪玉タンパク質の蓄積を抑えると同時に、質の良い睡眠を促す効果が期待できるものを摂取することが好ましいと思われますが、そういう意味では、「スッキリ人生」はピッタリの商品ではないでしょうか。
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えっ! たった一晩の睡眠不足で認知症に?
C型肝炎 治療後にも要注意!
日本では、C型肝炎ウィルスを主原因とする肝臓がんの発生率が高い国の一つと言われており、肝臓がんの原因の約7割はC型肝炎ウィルスが原因だと言われています。
C型肝炎ウィルスの治療は、1990年代にインターフェロン治療の成績が徐々に向上してきたものの、副作用が強く出て、特に高齢者は治療を続けられないことも多く見受けられました。
しかし、近年はインターフェロンを使用しないで、内服で治療できる薬の開発が相次いで行われ、
体力のない高齢者でも治療を受けられるようになってきました。
その先駆けとなったのは、2015年に発売された「ハーボニー配合錠」という飲み薬ですが、この薬は非常に高価な薬であることや、偽薬が出回ったことなどでマスコミでも話題になったことは、まだ記憶に新しいところです。
C型肝炎ウィルスのこれらの新薬は、治癒率は90%を超えている一方で、C型肝炎ウィルスが
陰性になったことで、通院を止めてしまう患者さんが増加していることが問題となっています。
即ち、「ウィルスが消えた後に癌が見つかった」という患者さんが少なからず存在するということです。
肝臓は沈黙の臓器と言われるように、自覚症状が出たときには既に癌が進行している事があります。
画期的な薬を使用して治癒した後も、引き続き受診を継続することが大切です。
何故、肝炎が治っても肝臓がんのリスクがあるのかといえば、「長期間炎症を起こしていた肝臓組織が、線維化して硬くなってしまっているため、ウィルスがいなくなった後でも癌が発生しやすい状態にある」ということです。
ですから、「治った」と喜ぶ事は良いのですが、その後の継続した受診によるフォローが大切です。
併せて、肝臓がんに対して良いといわれているサプリメント(例えば、AHCC)や、組織の線維化を回復させる可能性のあるHSP(ヒートショックプロテイン)を誘導するサプリメント(例えば、アスパラガス抽出物含有食品)の摂取などで健康維持を心がけていく事も良いかもしれません。
エビデンスなんて、くそ食らえ!
なんだか過激で誤解を招きかねないタイトルですが、がん治療において補完代替医療の一環でサプリメントを
使用している方の気持ちを、改めて理解させていただいた出来事がありましたので、私見として記載しました。
お薬はもちろんのことですが、いわゆる健康食品(サプリメント)においても、補完代替医療という分野が
広まるにつれて、エビデンス(科学的根拠)の重要性について語られる医師や研究者が増えています。
これは、病気の方の治療を目的として使用することを考えると、当然のことと言えます。何も間違ったことではないということは言うまでもありません。
何の効果も期待出来ないものを使うこと、いや、効果がないだけならまだしも、健康被害を及ぼすようなものを使うわけにはいかないというのは、当然のことです。
そういう意味では、エビデンスが「あるのか、ないのか」という事は非常に大切な意味を持ちます。
そんな中で、「エビデンスなんて、くそ食らえ!」とは、一体どういうことか?
実は、私の父は、誤嚥性肺炎が原因で緊急入院して、約1ヶ月半の期間の入院生活の後に他界しました。
その間、色々と自分でも治療について調べ、あるいは自分の持っている知識の中から、治療方法を医師に提案
しました。
しかし、治る可能性はあっても、エビデンスがないからその薬は使いませんとのこと。
私がはじめに提案したのは、副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)という薬です。
確かにしっかりとしたエビデンスはありませんが、父のように症状が悪化した初期の段階では、使用する医師もあり、効果が期待できる可能性もあると判断した薬です。
しかし、その後ずるずると1ヶ月ほど経過し、もうステロイドを使えるタイミングを逃してしまいました。
その後、肺が線維化して不可逆的に固まってきているので、もう回復の見込みがないといわれました。
そこで次に、もう回復の見込みがないというのなら、ヒートショックプロテイン(HSP)というタンパク質を体内で増やすことが期待できる「テプレノン(一般名)」という胃薬を使って欲しいと提案しました。
HSPは、簡単に言えば細胞を修復する作用などが期待できる物質です。
「テプレノン」は、HSPを増やす物質として既によく知られており、うつ病や認知症治療の分野では研究が
進んでいます。(健康スマイル 2015年3月号、2017年9月号参照)
胃薬として一般薬としても入手できる薬ですので、患者やその家族の責任のもとで使おうと思えば、使うことも出来るものですが、医師からは使用することを許されませんでした。
医師に内緒で使えるなら使いたかったのですが、父は人工呼吸器をつけたままだったため、鼻腔チューブから
入れなければならなかったので、内緒で使うことが叶いませんでした。
そして結局、父は他界しました。
当社ではHSPを増やすことが期待できるアスパラガス抽出物を配合したサプリメントを販売しているため、
HSPの勉強のために書籍を買い求めていました。そこには、HSPが肺線維症を改善させる可能性について
研究が進んでいることが記載されていました。即ち、肺が線維化してしまうと現時点では治療方法はないと
言われていますが、「テプレノン」によって線維化したコラーゲンを分解できる可能性について書かれて
いましたので、当たらずとも遠からずと感じました。
「テプレノン」を使っても結果は同じだったかも知れませんが、もしかすると少しでも改善できたかも知れま
せん。まだ誰も臨床で試したこともないので、現時点でエビデンスがないのは当然のことです。
医師が何も治療ができないというのなら、有害作用がないものは、せめて患者の家族の希望を聞き入れて使って欲しかったと感じました。
今回、私が経験したことと同じようなことを、当社のお客様からもよく耳にすることがあります。
末期のがん患者さんに対して、西洋医学的には治療の施しようがないと言いながら、医師がサプリメントを使用することを許可してくれないという相談です。
それは、医師の責任の問題もあるのかも知れませんが、西洋医学的にどうすることも出来ない患者さんでも、
補完代替医療分野の健康食品を使用(医師が許可した場合や、患者やその家族が内緒で使用したときを含む)
したとき、奇跡的に回復したという事実があることを忘れてはならないと思います。
ですから、「もし主治医が健康食品の使用を認めない場合でも、納得して健康食品を使いたいと思われるのなら、自己責任の中で医師に内緒であっても使用されるのも良いかも知れません」とお伝えしています。
ここで思い出されるのが、末期がんであるにもかかわらず、自らの判断で健康食品の使用だけで見事に回復した故清水妙正先生の言葉です。
「私は末期がんがサプリメントで治りました。ですから私にとっての効果は100%です。エビデンスなんて関係ありません。統計学的な治癒率が何%であれ関係ありません。患者が治りさえすれば、その人にとっては効果が100%なのです。大事なことは、自分に合う治療法を見つけることです。それはサプリメントであっても何でもいいんです。しかし、単なる噂だけの信頼性の低いものは避けるべきです。また副作用は怖いですから、そういう意味も含めて、安全な治療法を選ぶべきです。私はそれをサプリメントに決めたのです。」
この言葉には、自分の経験から発した言葉だからこそ重く私の心に響きました。
皆様も、単なる噂だけの健康食品(こういうものをエビデンスのない健康食品として区別して理解すべきだと
思います)の使用は避けるべきだと思いますが、基礎研究を含めて現時点で安全性が担保され、医師の使用実績があり、効果が期待できると思われるものであるなら、患者さんやそのご家族が使ってみたいと思うときは
使ってみるべきだと思います。そうしないと後悔だけが残るように感じます。
当社では、西洋医学でいうところのエビデンスは揃っていないものであっても、しっかりと前向きに研究が重ねられ、医師が補完代替医療として使用している実績があり、ケーススタディーとして症例が積み重ねられている健康食品の情報を可能な限りお伝えしていきたいと思います。
そして、それらを使用するのか、使用しないのかについては患者さんやそのご家族が自らの責任の中で判断されると良いと思います。
エビデンスは大切です。しかし、こだわりすぎることもないと思われる場合もあると思います。
一人でも多くの方のお役に立つことが出来るように、これからも精一杯の努力を重ねてまいります。
新たな「インフルエンザ感染経路」 えっ!呼吸するだけで感染?
2017-2018年シーズンのインフルエンザ感染者数は、A型とB型が混在して流行したため、過去最高レベルの流行となりました。
皆さんは大丈夫でしたか?
このシーズンのように大流行した時だけでなく、どのシーズンについても、感染を拡大させないための対策が大切であることは言うまでもありません。
このシーズンは、過去最高レベルの流行となったことから、早くも来シーズンのことも気になるところではありますが、本年1月号でご紹介した新しい抗インフルエンザ薬が、本年2月に正式に「ゾフルーザ」という商品名で製造販売承認が得られました。
その一方で、ちょっと気になる論文を見つけましたので、ご紹介させていただきます。
それは、インフルエンザの主な感染経路は、感染者のくしゃみや咳で飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染する「飛沫感染」か、ウイルスが付着したものを触ることで感染する「接触感染」のいずれかと考えられていましたが、なんと感染者が呼吸するだけでもウイルスが拡散し、同じ部屋にいる人に感染する「空気感染」が起こりやすいという新たな研究結果の報告です。
即ち、インフルエンザ感染の拡大を防ぐために、「予防接種」、「抗インフルエンザに有用なサプリ
メントの飲用」、「インフルエンザ患者が咳をしているときには近づかないこと」や「頻繁な手洗い」、「うがい」、「部屋の加湿」、「十分な睡眠」、「水分と栄養の補給」、「部屋の換気」の他、「マスクの着用」、「少しでも感染が疑わしいときには、無理をして出社せずに早めに受診する(または、早めに早退して受診する)」などのしっかりとした対策がより一層大切になると思われます。
特に仕事を持たれている方は、咳などの症状が出ていなくても、インフルエンザに感染していた場合、呼吸するだけで周りの方にウイルスをまき散らしてしまうことを考えると、インフルエンザシーズンに急な高熱などの症状があった場合、今まで以上に「早めの受診」がインフルエンザ感染の拡大を防ぐために有効かも知れません。
来シーズンに向けて参考までに!
胃がんの予防に気をつけるべき3つの習慣!
2015年の国内統計データによると、胃がんの死亡率は、肺がん、大腸がんについで第3位となっており、罹患率では、胃がんが最も多くなっています。
胃がんの死亡率を減少させるためには、しっかりとした予防対策をたてること、即ち胃がんリスクを取り除くことと、早期発見・早期治療が鍵を握ると思われます。
今回は、国立がんセンターの津金昌一郎氏が(平成29年12月)に東京都で開かれたセミナーでの講演内容を参考にお伝えいたします。
胃がんリスク要因として確実と見られるのは「ピロリ菌感染」と「喫煙」で、ほぼ確実と見られるのは「塩分の高摂取」、確実とまでいかないが可能性が示唆されているのは「野菜や果物の低摂取」と考えられています。
津金氏によれば、ピロリ菌については、幼児期にピロリ菌を保有する大人から食べ物の口移しなどの感染経路が知られていますが、これは防ぎようのない側面がある一方で、「喫煙」や、「塩分の高摂取」、「野菜や果物の低摂取」については、自分自身の努力によって大いに改善の余地がある習慣であり、とりわけ喫煙は、非喫煙者に比べ胃がんリスクが約1.6倍増加することが知られていますので、禁煙を勧めることが何よりも大切と強調しています。
胃がんの確実なリスク因子である「ピロリ菌感染」の有無については、最近では手軽に自宅で検査できるキットも販売されていますので、病院で検査する時間がない働き盛りの忙しい方などは、検査キットを利用して確認してみる事も有用かも知れません。
小児期については、抗生物質を使用することについて不明な点も多いことから、津金氏はピロリ菌除去については成人になってから判断して行うことが望ましいという私見も述べられています。
また、胃がん予防に対する意識づけをするために、国立がんセンターが作成した、今後10年の胃がん罹患リスクを予測する「診断ツール」を利用することも有用であるとして紹介されています。
一人ひとりが胃がん予防に対してしっかりと意識して、少しでも気になることがあれば早めに受診し、「早期発見・早期治療」につなげて、胃がんでの死亡率が減少していくことを望みます。
★胃がんの予防に気をつけるべき3つの習慣★
(1)禁煙
(2)塩分控えめ
(3)野菜・果物をしっかり摂取
お酒を「百薬の長」とするために!
「酒は百薬の長」と聞けば、お酒好きの方にとっては、何とも聞こえの良い嬉しい言葉かも知れません。
しかし、これは言うまでもなく、「適度な量」に限ったお話で、適度な量のお酒は精神的にリラックスさせて緊張をほぐしてくれたり、血行を良くしたり、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)を増加させたり…と、体に対して良い作用を及ぼすこともあるということです。
しかし、もちろんですが、飲みすぎはよくない事は言うまでもありません。
ところで、最近では、「適度な量」であっても、お酒が体に悪影響を及ぼす可能性も報告されています。
例えば、アルコールの摂取が、脳の記憶に関係する「海馬」の萎縮と深い関わりがあるという報告があります。
これまで、大量飲酒と認知症発症の関係や、少量の飲酒と認知機能障害の予防との関係についての報告がありましたが、「適度なアルコール摂取と脳に対する影響」を調べた研究報告はほとんどありませんでした。
この度、「適度なアルコール摂取と脳に対する影響」について、オックスフォード大学の研究グループが30年間わたる550例の追跡調査を行い、その研究結果が報告されました。
報告によると、アルコール摂取量が多いほど海馬萎縮のリスクが上昇し、摂取なし群との比較に
おいて、適度なアルコール摂取群であっても右側海馬萎縮のリスクが3倍に上昇し、少量摂取群においても認知機能予防効果は認められませんでした。
但し、今回の研究では、論文を発表した著者もアルコール摂取量は自己申告であることなどを
考慮すると課題が多い点を指摘しています。
いずれにしても、毎日の晩酌で飲みすぎたり、たまに深酒をするのは、健康には良くないことは
容易に予想できます。
お酒を百薬の長とするためには、たとえ適量と思われる量であっても、毎日の飲酒ではなく、週に2~3回程度で楽しむのが良いのかも知れません。
新たな「抗インフルエンザ薬」について
今年もインフルエンザ流行の季節になりました。
特に今季は、インフルエンザワクチンが不足しているという情報や、既に流行の
兆しの情報などもあり、感染の拡大が心配されるところです。
さて、この度、塩野義製薬では、現在よく使われている抗インフルエンザ薬と
全く異なる作用機序をもった薬剤(S-033188)の国内製造販売承認申請を行いました。
S-033188は、厚生労働省より「先駆け審査制度の対象品目」に指定されているため、2018年度の冬の季節性インフルエンザ流行の時季までには発売される見通しです。
「先駆け審査制度」とは、患者さんに世界で最先端の治療薬を早く提供できるようにするため、
既承認薬と異なる作用機序をもち、生命に重大な影響がある疾患等に対して極めて高い有効性が期待
されるものに対して指定される制度です。
インフルエンザウィルスは、体内の細胞内に侵入し、細胞の核内でウィルスが増殖され、新しく作られたインフルエンザウィルスが細胞の外へ遊離され、体内でインフルエンザウィルスがどんどん増殖していきます。
現在よく使われている抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ、
イナビルなど)は、インフルエンザウィルスが細胞の外へ遊離
される過程に必要な「ノイラミニダーゼ」というタンパク質を
阻害することによってインフルエンザウィルスが細胞外に
遊離されるのを抑える働きがあります。
従って、ウィルスの増殖そのものを抑えることは出来ません。
一方、S-033188は、インフルエンザウィルスが細胞内に侵入した後、細胞の核内でウィルスの増殖を抑えるという働きがあります。
既存のお薬は、5日間連続して服用しなくてはならなかったり、1回だけの吸入であっても、うまく
吸入出来ない場合もあるなど様々な課題が残されていたことに対して、S-033188は、A型及びB型
インフルエンザウィルス感染症を適応症とし、成人、小児を問わず1回の内服で治療が完結し、
さらに、既存のインフルエンザ治療薬に耐性を有するインフルエンザ株や鳥インフルエンザウィルスに対しても有効なことから、いつ起こるとも分からないパンデミック(感染症の大流行)への備えとしても期待されるお薬です。
気になる副作用も、現時点では既存の薬よりも低いという結果が出ているようです。
このような画期的なお薬は皆様に役立つことは間違いありませんので、一日も早い発売が期待されるところですが、国は、有効性はもちろん、安全性を重視して審査を行い、発売早々に副作用情報などで自主回収や
販売中止などにならないように願います。
処方箋の有効期限にご注意下さい!
病院などで診察を受けた後、病気の治療に必要な薬の種類や量、服用法が記載された処方箋を受け取って、薬局でお薬をもらいますが、この処方箋の有効期限が、発行日を含めて4日以内であることは皆さんもご存知のことと思います。
この4日以内には、土日祝日も含まれますので、年末年始や連休が続く期間の前に処方箋を受け取った場合は注意が必要ですね。
処方箋の有効期限は、法律で定められていることですので、勝手に変更することは出来ないという事は言うまでもありません。
特に急性疾患の場合は、受診されてから4日以上も経過すれば症状が変化して処方内容が変わる可能性があります。
処方箋を受け取ったら、できるだけ早く薬局で薬を受け取ることが大切です。
そうは言っても、いつもの薬をもらっている方は、「ついうっかりして」、あるいは「忙しくて」、処方箋発行日から4日以内に薬局に処方箋を持参出来なかったということも考えられます。
しかし、本来は処方箋の期限を延長できるのは、「特別なやむを得ない理由がある場合」のみと決まっていますので、「うっかりして忘れてしまった」や、「忙しくて来られなかった」などの理由は、「特別なやむを得ない理由」とは認められませんので、期限を延長することは出来ません。
そうなると再受診して新たに処方箋を発行して頂くまで、薬を服用することが出来なくなり、持病が
悪化してしまうなどの弊害が生じてくる可能性もあります。
有効期限を軽く考えるのではなく、適切に治療を進めるためにも、処方箋をもらったら、早めに薬をもらうようにして下さい。
ところで、処方箋の期限については、ファックス送信についても同様です。
仮に、処方箋発行日から4日以内に薬局にファックスを送っていても、薬を受け取るのが5日目以降になる場合は、その処方箋は無効となってしまいます。
もし、薬局側だけの判断で処方箋発行日から4日を過ぎたものを有効にしてしまうと、極端に言えば「有印私文書偽造罪」で罰せられる可能性も出てきます。
ファックスでお送りいただく処方箋も含めて、「処方箋発行日から4日以内」に処方箋原本を薬局に持参することを遵守してください。
有効期限が過ぎると、薬局では処方箋を受付できなくなり、医療機関で処方箋を再発行してもらうことになります。再発行は健康保険が適用されないため、費用は全額自己負担となってしまう事もありますので、処方箋の有効期限にはご注意ください!
やっぱり「大豆」は偉かった!
平成25年2月号で「大豆は偉い」というタイトルで、ダイゼインリッチな麹菌発酵大豆イソフラボンの機能性についてお伝えいたしました。
今回は、前回にお伝えしきれなかったその他の機能性についてお伝えさせて頂きます。
その前に、前回にお伝えした論文に発表されている機能性を復習しておきましょう。
(1) アディポネクチンの増加作用や脂肪細胞を小さくすることによるダイエット効果
(2) 更年期障害におけるホットフラッシュ改善作用
(3) 抗アレルギー作用
(4) 受精卵着床改善作用などによる不妊症治療への応用
(5) 乳癌や前立腺癌の予防・改善作用
(6) 突発性難聴や耳鳴りの改善作用
(7) 血中中性脂肪や血中コレステロールの低下作用
(8) 脳梗塞や心筋梗塞の予防作用
こんなにたくさんの機能性があるのに、「まだあるの?!」と感じるかもしれませんが、まだあるんです。
例えば、試験管内の試験ですが、アルツハイマー型認知症の原因物質のひとつとされているアミロイドβの凝集を抑制することや、長寿遺伝子といわれているサーチュイン遺伝子を活性化することも分かっています。
さらに、ヒト試験において「DHEA」というホルモンが上昇することも分かっています。
「DHEA」は、一般的に「若返りホルモン」とも呼ばれ、筋肉をつけたり、免疫力を高めたり、うつ症状の改善などに良いと言われています。
平成29年9月26日に放映されたテレビ番組で、京都府北部の京丹後市では、百歳以上の方が全国平均の
約3倍もあるということから、その理由を明らかにするために、詳細な医学的検査を実施し、大規模な疫学調査を
行った結果を京都府立医科大学の研究グループリーダーの的場聖明先生に確認してもらったところ、「DHEA」と
いうホルモンが全国平均の同世代の方よりもかなり高い値を保っていることが分かり、これが健康長寿と
関連しているのではないかと推測していました。
的場先生によれば、タオルなどで掌を痛くない程度の強さで約10分程度こする
方法でも体内の「DHEA」を高めることが出来るとのことです。
約10分程度とはいえ、毎日となるとなかなか継続しづらいかもしれませんが、
実は更年期障害症状を訴えた患者さんにダイゼインリッチな麹菌発酵大豆イソフラボン
含有サプリメントを服用してもらったところ、血液中の「DHEA」値が20歳代の
女性の平均値まで上昇したという結果が日本抗加齢医学会で発表されていますので、
手軽に「DHEA」を高める方法としておすすめです。
ダイゼインリッチな麹菌発酵大豆イソフラボンには、このように多くの機能性を
有しますので、「やっぱり大豆は偉かった!」といえるのではないでしょうか。
やっぱり乳酸菌は偉かった!
2015年12月に、「乳酸菌は偉い」というお話を致しました。
今回は、その続編で「やっぱり乳酸菌は偉かった!」をお伝えします。
乳酸菌の何がどのように偉いのか、知れば知るほど驚きを感じます。
まずは、糖尿病と乳酸菌との関係です。
と言われても、正直なところ私なんかは「血糖値のコントロールと乳酸菌は、
何が関係あるの?」と感じてしまいます。それもそのはず、糖尿病患者と腸内細菌叢との関係を調べた文献が発表されたのは、2012年以降のことです。
(それ以前にも報告があったかも知れませんが、見つけることが出来ていません)
研究結果を簡単に言えば、糖尿病患者の腸内細菌叢は、酪酸を産生する細菌数が減っているというものです。
この分野の研究は、まだまだこれからというところではありますが、今後、腸内細菌叢の特定の菌を目印として
糖尿病の診断をしたり、酪酸を産生する細菌数の減少を抑えることによって糖尿病を予防・治療する道が開ける
かも知れません。
実際に、「乳酸菌を摂取した方の血糖値が安定した」というお声を聞いたとき、自分では説明が出来ません
でしたが、もしかすると腸内細菌叢のバランスの改善により、インスリンの分泌低下が改善されたことによる
ものかも知れないと、今では何となく理解できつつあります。
次に、食品として摂取した「でんぷん」が、腸内細菌によって酪酸を産生し、炎症を抑制するT細胞の数を
増やして腸内の炎症を抑えていることや、普段の食生活の中で好き嫌いなく色々な食品を食べることにより、
腸内細菌の種類を増やすことが肥満を抑制するのに良さそうであることもわかってきました。
2014年に発表された論文によれば、私達の腸の中の細菌叢は、私達の
食べる食品とともにやってくる微生物によって想像以上に短期間で大きな
影響を受け、腸内細菌叢は、食事によっても大きく左右されることが
示されていますので、いわゆる善玉乳酸菌を、日常的にしっかりと
摂取することが健康維持に大切なことかも知れません。
また、2015年に発表された論文によれば、アイスクリームなどに
含まれる「乳化剤」が、腸の粘膜層を破壊し、大腸炎やメタボリック
シンドロームを引き起こしていることがわかっていますが、この腸内
粘膜層の破壊に腸内細菌が関与している可能性が指摘されています。
このようなことから、私達の健康を維持する上で、日常の食生活の改善が
何より重要であることを改めて考えさせられ、いわゆる善玉菌有意な
腸内細菌叢を維持することが重要であることを改めて感じさせられます。
腸内細菌叢と健康についての研究は、まだまだこれからというところではありますが、それだけに予想以上に
驚きの知見が報告される可能性もありますので、私達の健康を考える上で、「やっぱり乳酸菌は偉い」と言える
のではないでしょうか?