TS-1は、5-FUのプロドラッグ(体内で代謝されて5-FUになる)のテガフールに、5-FUの分解を抑えて血中5-FU濃度を高め、5-FUの効果を高めるためにギメラシルを配合し、さらに消化管の副作用を抑えるためにオテラシルカリウムを配合した経口薬です。
通常、4週間投薬して2週間休薬するサイクルを1クールとしますが、医師の投与計画により、例えば2週間投薬して1週間休薬するなど様々な服用方法があります。
服用は、空腹時には効果の減弱が考えられるため食後に服用します。
さて、気になるのは副作用ですが、特に1クール目に発現することが多いため、1クール目は通常は頻繁に臨床検査が繰返されます。
白血球減少(骨髄機能抑制)の前症状として、口内炎、発熱、脱力感などが現れます。また、血小板減少症の前症状は、歯ぐきの出血、青あざなどが現れますので、TS-1を服用している方でこのような症状が現れた方は、服薬を中止してすぐに医師又は薬剤師に相談してください。
ところで、TS-1には、ギメラシルが配合されていますので、他の5-FU系(フッ化ピリミジン系薬剤)との併用は禁止されています。
過去に起こった事故の例として、TS-1を処方された患者さんが、以前にもらっていたフッ化ピリミジン系薬剤(フトラフール、UFT、フルツロンなど)を少し残っていたのでもったいないと思いTS-1と同時に服用したところ、血中の5-FU濃度が異常に上昇したという事故や医師のうっかりミスによって同時に処方されたという医療事故などがありました。
TS-1を処方された患者さんは、必ず医師や薬剤師の指示に従って服薬してください。
TS-1は、使い方さえ誤らなければ非常に有効なお薬ですので、絶対に勝手にやめたりしてはいけません。